JAVA 温湿度計(TR72W用)

JAVA 温湿度計(TR72W用)
(2005-3-3)

■ きっかけ

最近 TR-72W というネットワークに直接接続できる温湿度計が発売されました。この計測結果はブラウザで見られる仕組みになってますが、それだけでブラウザ画面が占有されてしまうのもシャクなので、TR-72W 専用のモニタープログラムを作ってみました。
(click to Enlarge)
UNIX と Windows と Macintosh の環境でも利用できると便利なので、JAVA で組むことに決定。
ということで、JAVA で十分に苦労することになりました。(^^;

■ こんな感じで

当面は FreeBSD 上だけでの開発して、有る程度完成した段階で、それぞれのプラットホームに転送して様子を確かめました。
Web 上にそれなりの参考資料がありましたが、まだ不明点が残っていたりします。
開発に必要な環境作りについては、より親切なサイトを検索エンジンで探して下さいね。
機能としては、このようにデザイン。
- アナログ的な縦長のメモリがあること。
- デジタル表示も可能なこと。
- 温度表示と湿度表示が切替えられること。
- それなりにみために凝ってみること。
- JAVA でコーディングすること。
TR-72W は温度と湿度の 2ch タイプなので、温度のマイナス側はなく、湿度表示として小数点以下がないことに注意しましょう。

■ スナップショット

温度表示と湿度表示、および三つのプラットホームでのスナップショットです。

BSD(温度) BSD(湿度) Mac WindowsXP
動作中はデジタル部の小数点がブリンクします。また、計測周期は(理由無く)１秒ですので、ソースにて適当に変更されるとよいでしょう。
既知の未解決の部分が二つあります。
- 温湿度目盛(スライダー)ですが、Macintosh と Windows では消えてしまっています。この場合は、ソースにコメントがあるように、スライダーの背景を black から明るい色に変更すれば、目盛(数字)が読めるようになります。
- 一番左の画像を良く見ると、このアナログ目盛の部分が"アクリルパネル風のカバー"が無くなっています。JAVA プログラムでは「透明スクリーン処理」のようなことをしていますが、スライダの repaint が行われると、スライダーが全面に出て来てしまい、結局、"すっきり"見えてしまうことになります。(この部分は未解決となってます)

■ ソフトウェア

JAVA プログラム本体と一連の画像ファイルをダウンロードして下さい(ダウンロードディレクトリを見る)。
ほぼ、次ぎのような内容となっています。
- TR72W.java ..... 本体プログラム。
- UrlRead.java ... 温湿度計(TR-72W)からデータを読み出してくる。
- hostip.dat ..... 温湿度計(TR-72W)の IP アドレスを収容。
- *.GIF .......... デジタル表示用の数字画像。
- *.jpg .......... 背景用の画像。
- READ.ME ........ 補足説明ファイル。(読んでみる)
- TR72W-BSD.jar .. FreeBSD 用 jar ファイル。
- TR72W-Mac.jar .. Macintosh 用の jar ファイル。
- TR72W-Win.jar .. Windwos XP 用の jar ファイル。
- Makefile ....... make に利用。
- manifest.mf .... マニフェストファイル。
起動方法、使用方法。
- TAR 形式ファイルをダウンロードして解凍して下さい。下記の hostip.dat が含まれていないことに注意！
- FreeBSD ならば、make run とします。java -jar TR72W-BSD.jar でも良いです。
- Macintosh の場合は、java -jar TR72W-Mac.jar とします。
- Windows の場合は、java -jar TR72W-Win.jar とします。
- 起動後、下の方にある"T"、"H"をクリックすると、それぞれ温度表示と湿度表示に切り替わります。
- ウィンドウサイズを変更するとレイアウトが崩れます。もし、それが嫌な方は、ソース中のコメントは外してコンパイルすれば良いでしょう。(//frame.setResizable(false); の部分です)
補足事項
- jar ファイルの内容は、jar tf TR72W-Win.jar のようにして確認できます。
- 温湿度計(TR-72W)の IP アドレスの指定方法には二つあります。
  - java TR72W 192.168.1.2 のように引数で与える方法。
  - hostip.dat を用意しておく方法。(jar の場合はこちら)
ソースはご自由に改良して頂いて構いません。JAVA の開発環境は無料で入手できますから、より改造してみて下さい。
デジタル数値画像を変更したい方は、アクセスカウンター画像のサイト(http://www.digitmania.holowww.com/)から入手できます。
プラットホームによって背景画像の見える大きさが違うので、再コンパイル時はソース中のコメントをお読み下さい。(もっとよい方法があるのだろうか)
WindowsXP用サンプルには、Windows XPでのお試し品を追加しておきました。

WindowsXP(温度) WindowsXP(湿度)

■ 感想

当面の目標は達成に至りましたが、もう少し腕を磨いてデザイン、機能ともにブラッシュアップしたいですね。
皆さんのお役に少しでもなればと公開( www.vector.co.jp )。
下のようなブラウザでみる(TR-72Wが吐き出してくるもの)よりはずっと気分がよいと思うのですが、皆さんはいかがですか？
ブラウザに表示される値と本体の表示器に表示される値が違うように感じられる気がしたので、開発元の「(株)ティアンドデイ」にお伺いしたところ『TR-72Wのブラウザで表示される現在値は30秒ごとに切り替わります。また、本体は通信のために30秒ごとに計測部から通信バッファに現在値をためます。本体の30秒とブラウザの30秒は個々に動作しています。ブラウザが30秒ごとに取り込むデータは本体の通信バッファににあるものです。本体の表示値は測定値を即表示しています。よってブラウザに表示される値は30秒毎に切り替え直後であっても表示値に対して最大30秒遅れることになります。』との回答を頂きました。

別の温度計測(TR-72U)においても、そのホストにおいて、

#! /bin/sh
file=/usr/local/www/data/B/crrntdata/cdata.txt
getdata=/usr/local/etc/program/ondo/tr72u

sleep 30
rm -f $file
$getdata | xargs | awk '{print "#1\n" "MachineCode=2\n" "Name=----\n" "Time=2004/01/07 17:49:30\n" "Unit=0\n" "cTemperature1=" $1"\n" "cHumidity=" $2"\n" "wState=0"}' > $file

のように、同じフォーマット(HTML)でデータを生成るすれば、この「JAVA 温湿度計」での表示が可能になります。

ここで使用した OS は UNIX(FreeBSD) です。
TR-72W の開発元の株式会社ティアンドディより、リンクにて紹介を賜わりました(2005.3.25)。

BSD(温度)	BSD(湿度)	Mac	WindowsXP

WindowsXP(温度)	WindowsXP(湿度)